Callus Induction and Regeneration of Plants from Arabidopsis thaliana seeds
In: 大阪教育大学紀要 第III部門 : 自然科学・応用科学, Jg. 44 (1995-09-30), Heft 1, S. 33-42
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本実験はシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)のコロンビア生態型の種子を培養してカルスを誘導し, 植物体の再分化にいたるまでの過程を詳細に観察すること, 及びカルスからシュートや根を再分化させるための条件を検討することを目的として行った。基本培地としてはガンボーグB5を用い, これにカルス誘導培地 (CIM)としては0.5mg/lの2,4-ジクロロフェノキシ酢酸 (2,4-D)と0.05mg/lのカノネチンを, シュート誘導培地 (SIM)としては0.15mg/lのインドール酢酸 (IAA)とと5.0mg/lのイソペンテニルアデニン (2-ipA)を, 根誘導培地 (RIM)としては,0.1mg/lのインドール-3-酪酸 (IBA)をそれぞれ加えた。 培養実験は次の5区分で行った。 1) ホルモン無添加培地 (HFM)で培養する。 2) SIMで培養する。 3) CIMで培養する。4) CIMでの培養期間を1週間毎に変えて培養し, 次にSIMに移す。SIMで培養を続け1週間毎に観察する。5) カルスからシュート形成したものについて, RIMで培養する。その結果, 1) HFMでは1週間で発芽 ・発根し, 18日目にはロゼット葉が形成され, 39日目には植物体は小型ながらつぼみをつけた。 2) SIMでの培養ではカルス形成はみられず, ロゼット葉が発達しシュートは形成するが, 発根せずやがて枯死した。3) CIMでの培養では2週間目で胚軸の部分がふくらみ始め, 24日目にはカルス化し始め38日目には完全なカルスになった。81日目でもカルスのままであった。4) CIMとSIMでの培養を組み合わせた実験区では, CIMで11日, 32日, 66日間培養後SIMに移しかえて培養したものについて述べる。11日間培養のものは発芽し胚軸がふくらみ始めていた状態であったが, SIMでの培養で葉は発達したが途中枯れてしまった。32日間培養のものはすでにカルス化しており, その後の培養でシュートが形成され, 且つ成長したが, 花茎を伸ばすことなく枯死した。66日間培養のものはすでにカルスになっていたが, その後の培養ではシュート形成はみられなかった。シュートの形成にはCIM培養が必要であり, しかもその期間が短かすぎても長すぎてもだめであることがわかった。5) カルスから再分化したシュートの部分をRIMに植え変えると, 発根して花茎を伸ばしつぼみをつけた。また, 残ったカルスの部分をRIMで培養した場合カルスからの発根がみられた。本実験の結果からシロイヌナズナの種子由来カルスを培養して植物体を再分化させるには, 種子をCIMで25~35日間培養して脱分化させカルスを誘導し, その後このカルスをSIMに移して20~25日間培養してシュート形成させ, 更にそのシュートの部分をRIMで10日間培養して根をださせるのが最も適当であることがわかった。
To test their regenerative capacity, we incubated Arabidopsis thaliana seeds under different culture conditions. 1) Plants were grown on the hormone free medium (HFM) for 50 days. 2) Culturing seeds on the shoot inducing medium (SIM) resulted in shoot formation only. 3) Calli from seeds were induced after incubation on the callus inducing medium (CIM) and no shoots were produced. 4) The combination of callus induction followed by shoot induction was critical for efficient formation of shoots. Optimal shoot regeneration was achieved when we incubated the seed for 30 days on CIM prior to shoot induction on SIM. 5) To produce a complete regenerating plant, the shoot must be incubated on the shoot inducing medium(SIM) for 20 days, then transferred to the root inducing medium (RIM).
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Callus Induction and Regeneration of Plants from Arabidopsis thaliana seeds
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Zeitschrift: | 大阪教育大学紀要 第III部門 : 自然科学・応用科学, Jg. 44 (1995-09-30), Heft 1, S. 33-42 |
Veröffentlichung: | 大阪教育大学, 1995 |
Medientyp: | unknown |
ISSN: | 0373-7411 (print) |
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