臨床電気生理学的に検討したイソプロテレノールの心房受攻性に対する影響
In: 近畿大学医学雑誌; 26; Medical Journal of Kinki University;; (2001)
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心房細動の発症には交感神経活動が影響することが知られており,交感神経活動の亢進により心房細動の発症が抑制される症例が多いことが報告されている.しかし,その機序を電気生理学的に検討した報告は少なく,過去の研究では交感神経活動の亢進により心房有効不応期と心房内伝導速度の積であるwave lengthが延長し,その結果として心房細動発症が抑制されることを示す報告があるのみである.本研究では,交感神経が心房細動発症に与える影響を詳細に検討するために,対照に薬理学的自律神経遮断(pharmacological autonomic blockade : AB)を用いてisoproterenol(ISP)が心房細動発症に与える影響を検討した.26例に電気生理学的検査を行い単発期外刺激に対する心房興奮を検討した.7例で持続性心房細動が誘発されたが,誘発はすべてAB後に認められISP投与下での誘発は認められなかった.右心耳の有効不応期はAB後(209.2±5.2ms)に比べISP投与下(185.0±4.4ms)で有意に短縮した (p<0.01).conduction delay zone(CDZ)はAB後 (34±4ms),に比べISP投与下(25±3ms)で有意に短縮した (p<0.05).fragmented atrial activity zone(FAZ)とrepetitive atrial firing zone(RFZ)もISP投与下で有意に短縮した.ISPによりCDZ,FAZ,RFZの短縮と心房細動発症の抑制が示され,交感神経緊張により心房受攻性が低下する事が示された. ; 本文データはCiNiiから複製したものである。 ; departmental bulletin paper
Titel: |
臨床電気生理学的に検討したイソプロテレノールの心房受攻性に対する影響
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Autor/in / Beteiligte Person: | 片山, 克彦 ; 高井, 博之 ; 薮下, 博史 ; 中野, 厚志 ; 石川, 欽司 |
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Quelle: | 近畿大学医学雑誌; 26; Medical Journal of Kinki University;; (2001) |
Veröffentlichung: | 近畿大学医学会, 2001 |
Medientyp: | unknown |
ISSN: | 0385-8367 (print) |
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